諸外国の現地配当税率まとめ

2018年4月3日火曜日

税制


前回、米国株の配当と譲渡益に掛かる税金についてまとめたので、諸外国についてもまとめてみます。




各国の現地配当課税と代表銘柄
現地配当課税代表銘柄
英国0%RDS-B, DEO
豪州0%BHP, WBK
香港0%HSBC
シンガポール0%AVGO
ブラジル0%ERJ,VALE
米国10%NA
オランダ15%ASML, PHG
カナダ15%ENB
アイルランド20%ACN, MDT
ベルギー30%BUD
*ブラジルの利益配当については1996年より非課税になりました。
*日本国居住者がベルギーの配当を受け取る場合は軽減税率15%が適用されます。
(30%が源泉徴収されますが、その後15%分が還付されるかは定かではありません。)
*AVGOはシンガポールから米国への本社移転を計画中です。


上記についてはジェトロの情報を基にしています。
間違いがある可能性もありますので、詳細はこちらでご確認下さい。
https://www.jetro.go.jp/world/n_america/us/invest_04.html




上記では現地配当課税に絞って記載していますが、譲渡益税については、二国間租税条約にて、原則国内課税が認められているようです(一部例外あり)。

つまり、譲渡益に対しては基本国内課税のみとなります。例外もあるようなので注意して下さい。

そして、もう1つ注意点があります。
各国ADRは上記の現地配当課税とは別にADR管理手数料が掛かります。

ronaldreadさんがわかりやすくまとめてくださっているので拝借します。
(参照)ADR手数料を調べる方法


要注意なのがBUDです。
BUDはアルコール銘柄としては有望ですが、ベルギーの現地配当課税が高く、ADR管理手数料も高額です。

手取り配当が額面の44%になる上、一株当たりの配当額からADR管理手数料が引かれます。

実際、配当を受け取る際は額面の半分以下ということです。
更に為替次第で目減りする可能性もあります。

配当目的としては投資出来ませんね。